2011年12月8日木曜日

歯と健康のための豆知識 その3/歯科用レントゲンと放射線量

歯科用レントゲンと放射線量

東北大震災以来、放射線被爆に対する関心が高まっています。最近、患者さんからレントゲン装置から出る放射線量についての質問が多くなっています。
そこで、歯科医院でのレントゲン撮影時の放射線量についてお話します。


��. 私達のまわりの放射線

私達は日常生活を送る上で知らぬ間に自然放射線を浴びています。それは宇宙からの宇宙線、空気や土壌中の放射線、飲食物からの放射性物質によって世界平均で一年に2.4mSVの放射線です。
日本では1.4mSvと世界平均よりも低い値を示しています。


��. 健康に害を及ぼす放射線量

一定以上の放射線量を浴びると放射線被爆として身体に影響を及ぼす可能性があります。

白内障 5,000mSv以上
発ガン 100~200mSv


��. 歯科医院でのレントゲン撮影時の放射線量

小さいフィルム 0.01~0.03 mSv
大きいフィルム 0.02 mSv


�� 発ガンのリスクが高くなるといわれている100mSVを被爆するには小さいフィルムのレントゲンを連続して約10,000回行う必要があります。

��*歯科治療に必要なレントゲンの放射線量は少ないことをご理解ください。
もちろん、レントゲン撮影時には鉛防護服を着用していただきます。

2011年11月16日水曜日

歯と健康のための豆知識その2/歯並びは先天的に決まるわけではない!

歯並びは先天的に決まるわけではない!
先日、NHKの報道番組で歯並びがテーマに取り上げられていました。
その中で皆さん、"歯並びが悪いのは遺伝!"と誤解をされている人が多いようです。
歯並びは日常生活の様々な事柄によって影響されます(後天的)。
アレルギー性鼻炎、扁桃腺が大きい、指しゃぶり、頬杖、うつ伏せ寝、舌を前に出す癖、唇を咬む癖など様々な理由で歯並びは変わっていきます。
たとえば、舌を前に出す癖がある場合には、物を咬むときや飲み込んだりする時、舌は上下の歯の間に挟むように前や横に出てきます。(通常、舌は上アゴ付近にあり、引っ込んだ位置にあります。)その癖が長く続くと歯並びに影響が出てきます。
人それぞれ、鼻や喉の症状や癖の強弱、経過時間に差があり、皆が歯並びの変化として現れてくるとは限りませんが、もし、日常生活と関係しているかもしれないという歯並びの気になることがあれば、専門家に相談してください。

2011年11月10日木曜日

研究会での発表

2011年10月30日、私が所属している咬合療法研究会にて研究発表をしてきました。出席者は一般歯科や矯正歯科の40数名のドクターです。そこでは現在自分が取り組んでいる"健康を守るための新しい治療法"を30分間スライドを使いながらプレゼンし、その後出席者やインストラクターからの意見、質問に対して説明をしていきます。
"自分の見落としはないだろうか?"と試験を受けているようで緊張しながら発表しました。
しかし、この方法を通して、より良い治療を患者さん方に提供できると思うと力が湧いてきます。

2011年10月26日水曜日

日本矯正歯科学会に出席してきました。

10月17日、月曜日から4日間、名古屋で開催された第70回日本矯正歯科学会に評議委員として参加してきました。この学会は会員6,000人以上を擁する日本最大の矯正歯科の学会です。日本のみならずアメリカ、ヨーロッパやアジアからのドクターも参加し、講演やポスターにて研究、治療法を発表します。

その中で最も印象に残った講演はアメリカ、ワシントン大学の先生が発表した"経験的だけでなく、いかに科学的な根拠に基づいて治療を患者さんに提供していくか"というものです。近年, 医科や歯科の世界で治療にはエビデンスが大切だ、ということを盛んにいわれますが、その大切さが自分の頭の中でクリアーになった講演でした。

学会期間中は休診とし、現在通院中の患者さん方には大変ご迷惑をおかけしましたが、私にとってこれからの治療を進めるにあたり、とても有意義な4日間でした。

2011年10月7日金曜日

歯と健康のための豆知識 その1/あなたは左右どちら側の歯でご飯を噛んでいますか?

あなたは左右どちら側の歯でご飯を噛んでいますか?

右側?左側?両方?そんなのわからない!
多くの人は左右どちらか気にしないで毎日食事をしているでしょう。
でも、以外と大切なことなのです。

日本人は右利きの人が多いので左側の歯で噛んでいる人が多いでしょう。(もちろん、全ての人ではありませんが)
それは右利きの場合、左側を軸としてバランスを取りながら日常生活を過ごしている方が楽だからです。左側を向く方が楽ではありませんか?

なるべく左右両方の側で物を噛むクセを付けたほうが良いでしょう!
どちらか片方に偏ってばかりいると身体のバランスを崩す原因にもなります。
食事の時に意識してお箸をいつもと反対側に持って行くように気を付けると良いと思います。